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【日本料理】京都府京都市にある「室町 和久傳」さんに行ってきました!

室町和久傳、1-日本料理店


12月上旬、京都府京都市にある日本料理店「室町むろまち 和久傳わくでん」さんに行ってきました。

「ミシュランガイド京都・大阪+岡山 2021」で「一つ星」を、
また、サステナビリティを積極的に推進していることを表す「グリーンスター」を獲得されています。

京都府で評判の高い日本料理店です。
さらに和久傳出身の料理人のお店というと、有名店、人気店が多く、数々の有名料理人を輩出されておられる事でも知られています。

「和久傳」は、京都の歴史ある料亭を営む企業のひとつです。
料亭は「高台寺 和久傳」、「室町 和久傳」、「京都 和久傳」の3店を営んでおられます。
その他にも、料理屋や茶菓席、弁当や和菓子や食品を販売するおもたせの店を展開しています。
今回は「室町 和久傳」に伺いましたが、それは和久傳の総料理長は基本こちらにいるという事で伺いました。

予約は2週間程前にホームページから申し込み、ネットで完結しました。
時間は17:30から3名で伺いました。

メニューはお任せのコース料理のみです。
料金は22,000円と27,500円。
さらに、11月から3月には「蟹のコース」が44,000円でありました。
料金には消費税、サービス料が含まれます。

私達は22,000円のコースをお願いしました。


まずは、ホームページ等により、このお店の情報やコンセプトを見ていきます。
そうしてお店の世界観を知る事で、当日の食事をより楽しめるようにしていきたいと思います。

河野裕輔
河野裕輔

楽しみたいっ!


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室町 和久傳の基本情報

和久傳の歴史がホームページに紹介されていますので見てみます。

和久傳のふるさとは京都府の北部、京丹後。
創業は明治3年、初代の和久屋傳右ヱ門が興した旅館にさかのぼります。和久屋はもともと若狭の廻船問屋でした。峰山藩にお仕えするため丹後にうつり、交易地として賑わう彼の地で、当時まだ珍しかった木造三階建の宿を建てました。
屋号の「和久傳」は、和久屋傳右ヱ門と妻、久の名にちなみます。和やかに、久しく、傳(伝)える。
昭和二年の丹後大震災で全壊したおりにも、四年の歳月をかけて再建し、町の復興とともに歩みました。
再建を主導した二代目は、自ら木造三階建ての旅館を設計し、自家発電の電灯設備や電気冷蔵庫を導入するなど、常に挑戦ありきのハイカラなひとでした。当時、京都から料理人を迎えるのは一大決心でしたが、新鮮な間人(たいざ)蟹を座敷の囲炉裏端であぶる野趣溢れるもてなしに、京らしい洗練を加えた料理旅館には、食に通じたお客様も方々から訪れてくださいました。
京丹後から東山麓の高台寺に移転し、「料亭」和久傳が誕生したのは、昭和57年のこと。ちりめん産業が元気をなくし、京丹後での進退をかけて活路を求めていた和久傳は、名工 中村外二氏が建てた数寄屋建築と出会います。元は尾上流家元の住まい、隅々まで行き届いた名工の普請に後押しされるかのように、都での再出発を決めました。こうして生まれた「高台寺 和久傳」から、次なる章を開いたのです。

そして、和久傳の創業の地、京丹後の久美浜町では、地域活性事業として物販商品の工房の開設や、米や野菜や果物などの栽培を行っているようです。

後程書きますが、「室町 和久傳」のコース料理にも、自社栽培された米や野菜や果物が使われていましたし、飲み物も自社生産された物を頂けました。

さらに、和久傳の料理の特徴として、

細工を凝らした懐石料理を提供する老舗の料亭が建ち並ぶ中、日本海に面した港に揚がった魚や山で採れた旬の食材も陸送で数時間で京都に着くという点に着目し、創業の地である丹後峰山の名物、囲炉裏の蟹焼きをはじめとした、季節の素材の味を活かした「野趣と文化」という味を生み出した。

という事が挙げられるようです。


このように、お店の世界観を知る事で、当日まで期待に胸を膨らませて過ごす事ができますし、当日のお食事も、お店の想いを込めた美味しさというものを感じられやすくなりますのでより楽しめると思います。

河野裕輔
河野裕輔

精一杯楽しみたいっ!


室町 和久傳の料理(夜 22,000円 お任せコース)

では「室町 和久傳」さんでの食事の様子を書いていきます。

まずは入り口。

室町和久傳、1

左側の暖簾が掛かっている入り口は、おもたせの店の「紫野 和久傳」で、「室町 和久傳」の入り口は右側でした。
駐車場はありませんでしたが、すぐ向かい側にコインパーキングがありました。

建物は歴史を感じられ風情があります。
元々は着物屋さんだったらしく、当時使われていた家具等もそのまま使っているそうです。
中に入ると、ちょっとしたカウンターの待合やトイレがありました。
そこで名前を告げると、その奥の部屋に通され、そこは大きな半円形のカウンターになっており、目の前で板前さんの調理姿を見られるようになっていました。

テーブルセッティングです。
食前の紫蘇茶です。

室町和久傳、2

紫蘇茶は紫蘇の香りがとてもたっていました。
この香りを嗅ぐ事によって、本当に食欲が増進される感じを受けました。

コースのお品書きは置いてないようでした。

飲み物を聞かれましたので、まずはビールを頼みました。

室町和久傳、24

このビールも自社生産されているようです。

食前酒です。

室町和久傳、3

こちらも和久傳特製のお酒で、青竹の器に入ったお酒を、青竹のお猪口で頂きます。
青竹の清涼な香りと軽い口当たりが心地良いです。

最初のお料理を目の前で仕立ててくれています。

室町和久傳、4

最初の料理から蟹を頂けるという驚きと、目の前で仕上げられる様子に、胸が躍ります。

楚蟹ずわいがにの甲羅焼き

室町和久傳、5

蟹味噌の出汁に、蟹身と餅米の飯蒸しとカリフラワーが入っています。
蟹味噌のお出汁は、濃厚でありながらあっさりとした印象もあり、最初の料理としてインパクトがありながらもスッと受け入れられました。
飯蒸しが入っている事で、まずお腹を落ち着かせる事もできました。

香箱蟹こうばこがに

室町和久傳、6

香箱蟹は楚蟹の雌です。
先程の甲羅焼きの蟹は雄です。
セイコガニやセコガニとも呼ばれ、この時期にしか食べられない貴重な蟹です。
茶色の外子とオレンジ色の内子、蟹味噌と蟹身が甲羅にぎっしり詰められています。
外子のプチプチとした食感と、内子の濃厚でまったりとした味わいで、至福の気分を味わえます。

九絵くえ霙椀みぞれわん

室町和久傳、7

道明寺粉のようなものをまとわせて揚げた九絵と、おろした蕪の椀物で、柚子が香ります。
また九絵という貴重な魚です。
九絵はしっかりとした身質で食べ応えがあり、霙椀仕立てで、この冬の時期にピッタリの暖まる椀物です。

ここで日本酒を頼みました。

室町和久傳、25

京都市伏見区にある藤岡酒造さんの純米酒です。
スッキリと飲みやすいです。

九絵のお造り

室町和久傳、8

寝かしたような身質と味わいで、あっさりとしていながらうま味もしっかりと味わえます。
醤油はありますが、手前には岩茸をあっさり炊いたものが添えてあり、その岩茸と九絵を一緒に食べると、また一味違った味わいを感じられます。

ぶりの炙り

室町和久傳、9

醤油はなく、塩が振られて炙ってあり、すだちを搾ってそのまま食べるように勧められました。
脂が十分にのった鰤をさっぱり頂ける事ができました。

真名鰹まながつおの幽庵焼き

室町和久傳、10

真名鰹の下には、蕪の千枚漬けが盛られています。
しっかりと漬かっており、うま味が凝縮されているようです。

唐墨餅

室町和久傳、11

和久傳の名物料理だそうです。
唐墨は1年寝かしたものを使っておられるようで、寝かせる事で味が馴染むそうです。
唐墨のうま味をお餅が包み込み、料理として最高の組み合わせだと思わされます。

ここでまた日本酒を頼みました。

室町和久傳、26

京都市伏見区にある松本酒造さんの純米大吟醸です。
うま味をしっかり感じられながらも、スッキリ華やかな飲み口です。

諸子もろこの天ぷら

室町和久傳、12

とても大きな諸子の天ぷらに、下にはクレソン等の野菜のサラダが敷いてあり、シンプルな味わいのドレッシングが掛かっています。
大きな諸子の腸も含めたほろ苦い味わいと、サラダのほろ苦さがマッチしています。

丸大根と揚げ湯葉の餡掛け

室町和久傳、13

味が染み込むほど炊かれた丸大根と揚げた湯葉に餡が掛けられ、上におぼろ昆布が載せてあります。
丸大根は、寒くなると甘味が増すらしく、やっと甘味がでてきたので料理したとの事です。
優しい味付けで炊かれた丸大根は、その分、丸大根自体の甘い味わいを感じる事ができます。

次にご飯物となります。
締めのご飯は5種類あるとの事で、選べるようですが、私達は全種類お願いしました。

まずは炊き立ての土鍋ご飯を見せてくれます。

室町和久傳、14

最初は炊き立てのご飯をそのままよそってくれました。

室町和久傳、15

このお米も自社栽培されたお米のようです。
柔らかめに炊かれたお米はツヤツヤで、甘味を十分に感じられました。

とろろご飯。

室町和久傳、16

とろろの滋味深い味わいと、この卵の黄身の濃厚な味わいが何とも言えません。

蟹の玉締めご飯。

室町和久傳、17

やはりこの卵の濃厚さが際立ちます。
蟹と卵のうま味で満足感があります。

鰻の佃煮の茶漬け。

室町和久傳、18

深い味わいの鰻の佃煮にお出汁でさらさらと頂けました。

鯖のへしこ。
こちらの写真は忘れてしまいました。

肉厚の鯖のへしこをご飯のお供として出してくれます。
へしこのわりには塩分が控えめになっており、鯖も脂がのっており、へしことしてとても美味しいものをいただけました。

残った土鍋ご飯はおにぎりにしてくれて持ち帰られるという事で、少し残っていたのでお願いしました。

蕎麦。

室町和久傳、19

こちらも自社生産している蕎麦だそうです。
蕎麦の風味をとても感じられ、喉越しの良い食感でした。

そしてデザートです。

柚子の寒天。

室町和久傳、20

柚子の爽やかな風味と優しい甘味で、さっぱりとした味わいです。

干し柿と百合根餡の葛焼き。
薄茶。

室町和久傳、21

干し柿の濃厚な味わいと優しい甘味の百合根餡、それをプルプルの葛焼きで包んでいます。

室町和久傳、22

風味も甘味もしっかりと感じられる美味しい薄茶です。

ブレンド茶。

室町和久傳、23

柿の葉、紫蘇の葉、レモングラス等をブレンドしたお茶だそうです。
とても清涼感のあるお茶で、コースをしっかりと締めてくれるような味わいでした。


以上、素晴らしく楽しい時間を過ごさせて頂きました。
とても美味しかったです。

河野裕輔
河野裕輔

ごちそうさまでした!


まとめ

今回、京都府で評判の高い日本料理店という事で、「室町 和久傳」さんに行ってきました。

和久傳出身の料理人のお店というと、有名店、人気店が多く、数々の有名料理人を輩出されておられる事でも知られているという事で、とても気になっていました。
料理人の方々は確かに若い方が多く、主に私達の料理を目の前で仕立ててくれていた板前さんは、23歳で、和久傳で働いて5年という事でした。
その動きの機敏さ、料理の完成度を見ても、とても素晴らしい料理人という事が分かり、いずれこの方も有名になっていくんだろうなと思いました。

和久傳という大きな企業組織として、その強みというのを存分に感じられました。
食材や飲み物に至るまで、自社栽培や自社生産としてこだわる事ができ、そのこだわりがコースの料理にとても良く反映されていました。
自社生産地を持つという事等、一個人としてはこだわるには難しい事も、企業として大々的にこだわれるという事は、とても大きな強みだと思いました。
そして、そのこだわりやその企業理念に沿った取り組みや活動等を大々的に発信でき、それが世間に評価されるという、良い意味でループが繋がるように思います。
そのような活動に携わる事で、料理人としても良い経験ができ、それも料理人の育成能力が高いという評価に良い意味でループが繋がっているように思います。

料理は素材の良さを前面に出すというような想いが伝わる料理でした。
華やかさや飾りで勝負しないという想いも伝わりました。
その分、その食材力が問われるという事で、ここでも企業としての食材にこだわれるという事が生きているのかなと思いました。

私としても、自分の生産地を持つという事は難しいかもしれませんが、そのこだわりや発信力というものは見習い目指したいなと思いました。

河野裕輔
河野裕輔

目指しますっ!

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